これまで「失敗」について、いくつかのケースをご紹介しましたが、今回は、CRM導入を成功へと導く取り組みについて、少しお話したいと思います。 ちなみに今回のお話は「CRMシステム」についてではなく、文字通り「CRM:Customer Relationship Management(顧客関係管理)」に着目したお話で す。 さて、「CRM導入成功」とは、何をもって「成功」と言うのか・・・その定義、解釈は様々だと思います。 営業資料の作成の手間が減った、バラバラの顧客情報が一元化できたなど、狙った効果が実現できれば、それらはすべて「成功」と言えるかもしれませ ん。 今回お話するのは、CRMの本質とも言える「マネジメントの変革」についてです。 そもそもCRMの根本には「顧客との関係を如何に構築するか・・・」という点があります。 そして「顧客との関係構築」を進める上で、実際に顧客接点を多く持つ「営業をはじめとする現場の行動」は当然大事な要素であ り、言わば「現場の行動を如何に変えていくか」がCRM導入には重要な観点となります。 ではその現場の行動はどう変えていくのか・・・。 ・インセンティブでモチベーションアップ? ・ロールプレイングを繰り返し、体に染み込ませる? ・地獄の営業研修で根性を叩き直す? ・営業同行して、生き様を見せつける? これらも時には必要かもしれませんが、これらは一過性のもので終わりかねません。 やはり継続性ある現場の行動改革には、「マネジメントの変革」が必要不可欠で、マネジメントのあり方ひとつでCRMの効果は大きく変わると言って も過言ではありません。 日本が世界に誇る製造業において、製造現場ではトヨタのようにきっちり仕組みができていて、マネージャーが変わったからと言ってマネジメントが変 わるなんてことはあまり聞きませんが、営業現場ではマネージャーが変わればマネジメントが変わるということは珍しくありません。 勿論、良い方向に変われば喜ばしいことなんですが、属人的なマネジメントではそのマネージャーがいなくなると、また元の状態に戻ってしまうなんて ことが起きてしまいます。 となれば、営業現場においても製造現場同様「仕組みとしてのマネジメント」を導入することが重要となり、CRMとは「マネジメントの仕組み作り」 を行うことと言えます。 そしてCRMシステムはマネジメントの仕組みを支えるツールという位置づけになります。 決して簡単なことではないかもしれませんが、やはりCRM導入における目指すべき姿であることは間違いないと思います。 次回はマネジメントを変革するためのポイントについてお話したいと思います。 いよいよ、ソフトバンクが日本一に王手ですね。 ヤクルトの逆襲にも期待したいところです。 昨日は10月下旬とは思えない暑さに、今日は一転。 気温の変化に体がついていけない今日この頃です・・・。 それでは今回はこのあたりで。