インタビュー・導入事例

Interview-株式会社ヒロケイ×シンキングリード株式会社

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今回、F-RevoCRMを自社製品に持つシンキングリード株式会社の代表取締役 金丸 隆氏とF-RevoCRMを活用しながらビジネスの可能性を広げているパートナー企業である株式会社ヒロケイ代表取締役社長 水本 健二氏に今後さらに需要が伸びていくであろうCRMツールの重要性や株式会社ヒロケイが目指す姿に関して金丸氏がインタビュアーという形でご対談いただきました。
代表対談の後編です。


シンキングリード株式会社
金丸隆氏

  1. 2008年7月

    シンキングリード株式会社を設立。

  2. 2012年10月

    ビジネスの基盤となる、「F-RevoCRM」のサービスを開始。
    企業が持つ経営課題に対して本質的な解決を行うため、既存システムのアップデートを行うとともに、新しいサービス開発を通じて支援の幅を広げている。


株式会社ヒロケイ
水本 健二氏

  1. 1964年12月

    旧広島証券(現:東洋証券)から計算センター業務を分離し、発足。

  2. 2012年10月

    株式会社ヒロケイに社名変更し、現在は製造から流通、金融、医療、官公庁まで、幅広い業界の基幹システムを手掛ける。さらに、今後はASEAN地域を中心にグローバル化を進め、クラウドを軸とした事業で地域や社会に貢献していく

ラクサポ開発の裏側

F-RevoCRMをベースに機能拡張することでよりサポートに特化したCRMへ

金丸

サポート業務の重要性を肌で感じている水本社長だからこその熱意ですね。
御社の場合、F-RevoCRMの活用のみならず、F-RevoCRMをベースによりサポート業務に特化したサービス(ラクサポ)も開発されて、現場に寄り添いながら機能開発も進めている印象です。
ラクサポ開発に関するお話しを詳しく伺えますでしょうか?

水本

お陰様で、御社とパートナー契約をさせていただき、F-RevoCRM自体もオープンソースということで、サポート部門に特化した機能開発を軸に進めています。

水本

前提として、ラクサポは、F-RevoCRMをベースに「サポート業務支援」に関する機能をアップデートさせた拡張版のCRMです。

具体的な使用の流れとしては、お客様が専用のポータルサイトからお問い合わせを入力すると、それが自動受付され弊社が管理するラクサポに届きます。
サポートチームは調査、一次回答から回答完了、クローズまでのステップをラクサポの中で管理します。
また、お問い合わせ期限が近づいたらアラートが発生する仕様を搭載し、お問い合わせの対応漏れも未然に防ぐ機能も搭載。さらに、分析レポートツールも開発しました。

問い合わせ自体の内容分析はもちろん、社内体制においても一人のサポート担当に負担が偏っていないか等、問い合わせ対応担当者別の業務分析も行うことができます。
お問い合わせ内容の分析だけでなく、担当者ごとの対応状況の見える化は昨今のテレワークにおいてかなり強みになっているのではないかと感じています。

金丸

ラクサポについては以前ご説明していただいたことがありますが、その際、業務プロセスの見直しからしっかり入り、システムの仕様を策定している印象でした。

自社でサポート業務を行っているからこそ、細かい要件定義が実現されたのでね!

水本

まだまだ改善の余地は充分にあるので自社で実際に活用しながら、システム改善をしていく計画です!

ラクサポ提供においての苦労と変化

金丸

金丸ラクサポを開発された後、まずは御社のパッケージシステムを使われているお客様にサポート用のお問い合わせツールとして無償でポータルサイトを提供されたかと思うのですが、社内外の反応はいかがでしたか?

水本

正直、当初は社外のお客様の反応はあまりよくなかったですね(笑)
今日は弊社社員も同席しているので実際の現場の声は彼らからお伝えします。

左から)山﨑様、稲留様、水本様、島田様

島田

代表の言う通り、お客様にラクサポ導入のご提案をする際、最初はネガティブなご意見が多かったです。

インターネットを介してのお問い合わせに慣れていないお客様が多いため、WEB上でお問い合わせすることに抵抗があったり、今まで電話でのお問い合わせ対応が主流だったので、サポートサービスの満足度が低下するのではないかという懸念の声も上がりました。

稲留

とはいえ最初からWEB上でお問い合わせをしてもらうことは難しいとわかっていましたし、少しずつ浸透していくだろうという計画でお客様へ導入をさせていただいたので、あまり苦労は感じなかったです。

その代わり、ラクサポのポータル経由でお問い合わせ頂いた際も受電時と同様に確実に回答することはこだわっていました。

受付漏れをなくし、お客様からの信頼を頂くことでポータルの利用率を上げていくことが浸透の第一歩だと捉えております。

稲留

それに回答漏れをなくす上でラクサポには非常に助けられています。

先程も代表から話しがあったように、回答してないお問い合わせに関するアラート機能もそうですし、ラクサポのシステム設計時にこだわっていた「お問い合わせ状況の見える化」は非常に優秀。

ラクサポを使うことによって、誰がどのように担当しているかわかるので、回答漏れや遅延予防にもなっています。

水本

お客様が一番不満を感じるポイントは「問い合わせした内容が返ってこない」「いつ返ってくるかわからない状況」ですからね。

回答に調査が必要で、すぐに回答できないような内容でも今どんな状況か、いつごろ回答できるのかをまず一次回答として返答することによりお客様の安心へ繋げる。そこが顧客満足の原点だと考えています。

金丸

お客様への素早いレスポンスはサポート部門において非常に重要ということですね。
ちなみにラクサポを導入することによって社内の変化はありましたか?

山崎

私の中では、リモートワークをしやすくなったことが一番大きな変化です。
もともとラクサポ導入前からリモートワークを行ってたのですが、お問い合わせ内容に関してはローカルで管理していたので、在宅でのサポート業務は不便でした。そのためラクサポを入れる前は問い合わせ対応ではないことを在宅で行っていました。

今はラクサポを通じてお問い合わせ内容をリアルタイムで確認することができるので、在宅でもサポート業務ができます。
誰がどのお問い合わせ対応を担当しているかも確認できますし、担当者に対して回答方法をアドバイスできるのもチームとしての連携を実感します。

金丸

なるほど。リアルタイムでサポート業務の進捗を確認できるのはCRMならではのメリットですね。
ラクサポを使うことでリモート環境においてもチーム内のコミュニケーションが円滑に進み、さらにOJTも可能になったことは素敵です。

御社ではリモートワークを積極的に推進されているんですか?

水本

そうですね。

今はコロナ禍ということもあり、東京都のリモートワーク推進基準である7割以上の社員がリモートワークを行っています。
一般的に、サポート部門のリモートワークが難しいと言われている中でも、7割。部門によっては8、9割の社員がリモートワークを行っています。

これも、ラクサポを導入した結果、社内の情報がシステム上で一元化されたことが大きな要因です。
ラクサポにログインをすれば誰でも同じ情報が見えるようになり、どこにいても業務を行える環境が整ったから実現できたことですね。

金丸

会社全体として7割以上の在宅勤務者がいらっしゃるのはすごいですね!
自社でリモートワークを遂行できることによって、お客様へリモートワークのノウハウも、発信や提案ができますもんね。

水本

はい。
あとは、弊社の場合、広島や大阪、四国にもオフィスがございますので、活動拠点の離れた遠隔地での相互サポートや、複数拠点が連携サポートできるワークモデルとしてリモートワークのノウハウに限らず、ラクサポの可能性を広げていきたいですね。

現に、東京と広島でラクサポを活用し、情報共有しながら業務管理をしてます。
万が一、災害等が起こり、どちらかの拠点が機能しなくなった場合でもバックアップできる体制を徹底しています。
東京と広島でご支援しているお客様は異なりますが、ラクサポを通じて双方のお客様へのお問い合わせを受けることが可能であるため、サポート業務が滞ることは基本的にはありません。
そのためお客様には安心して弊社の商品をお使いいただけます。

今後さらに活躍の場を広げていくヒロケイ

金丸

御社の話を伺っていると、CRMの今後の可能性に期待が膨らみますね。
最後に水本社長が目指している今後の展望をお聞かせいただけますでしょうか?

水本

今後の展望ですか(笑)
いろいろ考えていることはありますが大きくは2つあります。
まずは、ミャンマーでの事業を拡大させていくこと。
弊社は創業以来半世紀にわたるヒロケイのノウハウをアジアの国々の情報化の役に立てたいとの思いから、2015年1月にミャンマーに子会社を設立しました。
ミャンマーの企業では顧客管理などをローカル環境でやられている会社がほとんどでクラウド利用のニーズは高いです。
加えて、なかなかシステムにコストをかける余裕もなく、システム導入のハードルも高い。
そういった中で、比較的低コストで提供可能であるF-RevoCRMは親和性の高さを実感しています。
日本と同様の製品を取り扱うことで支援体制を組みやすいのもメリットです。
ラクサポやF-RevoCRMを通じて現地の企業様の支援を積極的にしていきたいと考えています。

水本

2つ目は、今後ラクサポの外販を強化していけたらと思っています。
外販を強化していくためにはより使いやすく現場のニーズに合う形でバージョンをアップデートして、製品を広めていきたいと考えています。

また、冒頭でお話ししたように、何を顧客に見立てるかによって、F-RevoCRMは顧客管理だけでなくて、いろいろな管理に応用・対応できるという可能性を感じています。
採用管理、品質管理、HR管理への応用も視野に入れ、社内で運用と検証を行いながらお客様に価値提供できるようなサービスを開発していきます。

水本

お客様のニーズを先回りして解決できるような製品を開発し、国を超えて地域や社会に貢献できるようになれればいいなと考えています。
これからもお客様の課題解決を行う上で、今後も御社のパートナー企業として顧客ニーズの高いF-RevoCRMを利用させていただきたいです。

金丸

ありがとうございます。
弊社としてもCRMといえばF-RevoCRM、ラクサポという認知につながるよう、御社と一緒にCRMというサービスを育てていければと思っています。
本日は貴重なお話しありがとうございました。