襖クラブの歴史は、戦後間もない頃にまで遡る。
学費や生活費に困っていた学生たちが、アルバイトとして襖の張り替えを始めたのが発端だと伝えられ、かつては早稲田大学や千葉大学など、各地の大学に存在したサークルらしい。
しかし、いまや和室のある家屋も少なくなり、張り替えの需要も徐々に減ってきている。各地の襖クラブは廃部が相次ぎ、今では東大襖クラブを残すのみとなった。
「襖が張り替え可能なものだと知っているのは、だいたい30代以上の人ですね。それより若い人には『襖って張り替えられるんだ!』と驚かれます。さらに小さな子どもたちだと、そもそも『襖って、なあに?』という感じです」